遠影と近影

遠影と近影
遠影と近影

遠影と近影

【発行元コメント】
中学時代に交換日記をしていた二人が、二十年ぶりに再会して作った本。

日記形式で綴る「持論」22編と、
それぞれの海外旅行記を2編を収録。

昭和と令和の狭間で生きる世代の二人が綴る内容は、当時のようにリアルタイムで交換日記をしているわけではないはずなのに、少しずつ交差し共鳴します。各々の立てる問いとその姿勢が、同じ時代に生きる誰かにも届けば幸いです。

遠影と近影
1,650円(税込)
※オンライン手数料含みます。(店頭1,500円)

B6判(128 × 182 × 11 mm)
無線綴じ/170ページ

著者:もち/ませり
発行:西洋つつじ文庫

【著者プロフィール】
もち
1990年夏生まれ。大阪でうまれ、大学時代は京都で過ごした後、今はその中間らへんに在住。現在は絵を描いたり教えたりしている。中学・高校・大学とトロンボーンを担当。吹奏楽からビッグバンドジャズへ

ませり
1992年早生まれ。大阪で育ち、大学時代を京都で過ごした後、東京在住。現在はIT企業の会社員をしながら文章を書いている。中学ではユーフォニアム、高校ではチューバ担当。

西洋つつじ文庫
かつて交換日記を交わした友人たちによるエッセイ集『遠影と近影』は、個人的な記憶から出発しながらも、驚くほど普遍的な地平を照らし出す。
特徴的なのは、どの文章も「問い」を中心に据えていることだ。選択と非選択、自己と他者、生と死ーーそうしたテーマに安易な答えを与えず、読者の内面に静かに波紋を広げ語りは抑制されつつも感覚が鋭く、「選ばなかった道」や「心の壁」の描写には小説的深度がにじむ。葬儀の場面や、友人との再会の描写では、冷静さと情動の交錯が印象的だ。
『遠影と近影」というタイトルが示すように、過去と現在、自他者のあいだを行き来する筆数は、読む者にも自らの記憶や選択を見つめ直すきっかけを与える。
感傷にも断絶にも傾かない、誠実な往復者簡のような一冊。個と世界の関係を見つめ直す静かな力を宿している。

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