インロック
【発行元コメント】
「第1回 あたらしい歌集選考会」で、
岡野大嗣 選となった著者による第一歌集。
「一筆書きの電子音楽」のようと評された短歌を、
本の天地を断裁する特殊造本に納めた一冊。
【本書より8首】
青空をさえぎるものが瞼ではないとき距離に手が差し込める
こんなにも腹が立つのは気まぐれな彼や彼女が猫じゃないから
オレンジの豆電球がとどく場所 小さいこれを昼とは呼べない
アメ玉の芯と見立てていた場所をとっくに通り過ぎたちいささ
川底にとどく重さの石をしずかに手放すとゆっくりしずむ
まだずっとさきの事だと断って母は蝶々に例えてくれた
事後やがてルーズに粒立つ鳥肌 あたまがなにか理解しだした
行儀よくつむじに汗が湧いていてこの先はゆるやかなスロープ
【選者:岡野大嗣コメント】
この百首を、自分だけが知っているものにできるのならどれだけ贅沢だろう。
けれどもそれは叶わなかった。どうしても世に知らしめたいと思う一首に出会ってしまった。
インロック
1,870 円(税込)
装丁:名久井直子
仕様:四六判(132 × 185 × 15mm)ハードカバー/132ページ
著者:森口ぽるぽ
発行:ナナロク社
森口ぽるぽ
1997年生まれ。山形県在住。
2016年ごろ、作歌をはじめる。2021年、第一回「ナナロク社あたらしい歌選考会(岡野大嗣選)」にて本書の刊行が決まる
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